お肉の繊維を断ち切る切り方でパサつきをおさえる
スーパーで安く手に入る鶏むね肉は、家計の強い味方ですが、加熱すると水分が抜けてパサつきやすいという弱点があります。これを防ぐための第一歩が、お肉の切り方を工夫することです。
鶏むね肉の表面をよく見ると、白い筋のような繊維が一定の方向に向かって走っているのがわかります。この繊維に沿って切ってしまうと、加熱したときに繊維が縮んで硬くなってしまいます。
そこで、繊維の向きに対して垂直になるように包丁を入れ、繊維を断ち切るようにそぎ切りにするのがポイントです。こうすることで、お肉の細胞組織がほぐれて、加熱しても縮みにくくなります。
また、そぎ切りにすることで表面積が大きくなり、短い加熱時間で中まで火が通りやすくなるため、火の通しすぎによる水分の蒸発を防いで柔らかい食感を保つことができます。
保水効果のある調味料で下味をつけてしっとりさせる
切り方を工夫したあとは、調理する前に保水効果のある下味をつけることで、さらにしっとりとした仕上がりになります。
手軽でおすすめなのが、砂糖と塩を水に溶かしたブライン液に漬け込む方法です。水100ミリリットルに対して、砂糖と塩をそれぞれ5グラムずつ混ぜ合わせた液にお肉を浸します。砂糖には水分を抱え込む性質があり、塩にはお肉のタンパク質を変化させて水分を保ちやすくする働きがあるため、加熱してもパサつきにくくなります。
また、お酒やマヨネーズをもみ込んでおくのも効果的です。お酒に含まれるアルコール成分がお肉を柔らかくし、マヨネーズの油分や酢の成分がタンパク質の結合をやわらげてくれます。
少し時間を置いてから調理するだけで、安い鶏むね肉が驚くほどジューシーになり、毎日の食費をおさえることができます。
片栗粉や卵でコーティングしてボリュームをアップする
下処理を済ませた鶏むね肉は、調理の際に一工夫を加えることで、さらに満足感のあるボリュームおかずになります。
おすすめしたいのは、片栗粉や小麦粉を表面に薄くまぶしてから加熱する方法です。粉がお肉の表面をコーティングすることで、内部の水分や旨味が外に逃げるのを防ぎ、柔らかさをしっかりと閉じ込めることができます。片栗粉をまぶして茹でる水晶鶏は、つるんとしたのどごしでさっぱりと食べられます。
また、粉をまぶしたお肉に溶き卵をくぐらせて焼くピカタも、卵の層がふっくらとした食感を生み出し、食べ応えがアップします。
余熱を利用してじっくり火を通す鶏ハムも、しっとり仕上がり作り置きのおかずとしても非常に便利です。
安い食材でも調理法次第で立派なメインディッシュになり、食費の節約と家族の満足を両立させることができます。
